4章

3. 大企業が、コンピュータ化に走ったわけ

大企業のコンピュータ導入は、昭和30年代後半から始まりました。しかし、このコンピュータ化は、主に手間省き(省力化)のための導入で、大量の事務処理をコンピュータを使って素早く仕上げるということに終始していました。この時代、大企業においては、給与計算一つ取ってみても1000人の計算を数日間でしなければならなかったり、請求書を毎月何万通も発行していたりして、コンピュータ導入は、即座にコストの削減につながるものでした。

中小企業においては、このような劇的に企業コストを低下させる業務そのものが、多くありませんでした。

コンピュータ導入は、経営の効率化につながり、様々な面で、企業の競争力を向上させることにつながって行きましたが、私たちの目にふれるところでは、商品やサービスの価格低下という形として現れてきました。

その後、大企業は省力化業務中心から戦略的業務にコンピュータの利用を広げて行きましたが、中小企業におけるコンピュータ化は、省力化業務が大企業ほどなかったこともあって、遅々として進みませんでした。


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